交通事故の示談は焦ってはいけない

交通事故の損害賠償で裁判になるのは、全体の1割程度だと言われています。つまり大部分は示談で解決しているわけです。ここで被害者の立場として大切なのは、決して解決を焦らないことです。一度示談が成立してしまうと、後から事故の後遺症が出たり、車の修理代金が予想外に高かったりしても、加害者からは一切支払ってもらえません。交渉はたいてい保険会社の社員が行ないますが、できるだけ保険金を安くしようとして、早期の解決を迫るのが普通です。しかし少なくとも、ケガの治療が完全に終わるまでは、金額を確定しないほうが良いでしょう。ただし示談にも時効があり、事故から3年が経過すると、損害賠償の請求権がなくなってしまいます。このときは加害者から念書を取っておくか、保険会社に時効中断承認申請書を送ることで、時効を中断させられます。

交通事故の示談のとき使える弁護士費用特約

交通事故で示談になったとき、一般的に加害者の側は保険会社の社員が交渉に当たります。それに対して被害者の側は、まったく過失がなかった場合、事故に遭った本人が応対するしかありません。相手は交渉事のプロですし、こちらは精神的にも肉体的にも参っているところなので、一方的に不利な条件で示談させられてしまうこともあります。しかし現在の保険制度では、被害者側が保険会社の社員を代理にすることはできません。このようなとき、弁護士費用特約のついた保険に加入していると、弁護士を雇って交渉に当たらせることが可能になります。弁護士を雇うには相応の費用がかかります。しかし弁護士が交渉すれば、示談金が何倍にも増える場合があります。その費用を負担してもらえるので、もらい事故の時には大いに役立ちます。なお詳細は保険会社によって違うので、よく確認してください。

交通事故の示談金と慰謝料の違い

交通事故の被害者に対して支払われるお金のことを、示談金といったり慰謝料といったりしますが、ふたつの言葉は厳密には別の意味です。示談金は加害者と被害者が話し合って、裁判所に頼らずに決めた賠償金額のことです。たとえ損害の額には全然届かなくても、両者が納得して示談が成立したら、それ以上は支払われません。慰謝料は損害賠償の一部で、事故の精神的苦痛を補償する金額です。損害賠償には、ほかに治療費や休業障害や逸失利益などが含まれます。慰謝料には一定の相場があり、事故の状態から判断して妥当な額が支払われます。ただし保険会社が決める自賠責基準は、弁護士が裁判を前提に判断する裁判所基準よりも、大幅に少ないのが実態です。ですから保険会社に全て任せていると、被害者側はわずかな賠償金しか受け取れない可能性があります。

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